相続登記を放置すると危険!
司法書士が教える5つのリスクと対策

Shiho-shoshi

こんにちは。司法書士として26年以上、数多くの相続登記に携わってきました。最近、相談に来られる方の中で「父が亡くなって5年経つけど、まだ登記していない」「祖父名義のままの土地がある」というケースが非常に多くなっています。

今日は、相続登記を放置することで実際にどんな問題が起きるのか、私が経験した具体例を交えながらお話しします。

相続登記をしないとどうなるのか?

1. 所有者としての権利が不明確になる

相続登記を行わないと、不動産の名義が亡くなった方(被相続人)のままになります。その結果、現在の所有者(相続人)が正式に誰であるかを証明できず、不動産を売却したり担保にしたりすることが難しくなります。

実際にあったケース: 先日、60代の男性が相談に来られました。「母が15年前に亡くなったが、実家の登記をそのままにしていた。今回、老人ホームの入居費用のために実家を売却したいが、買主が見つかったのに登記が母名義のため売却できない」というものでした。急いで相続登記を進めましたが、本来なら亡くなった直後に済ませておけば、こんな慌てることもなかったのです。

2. 相続人間のトラブルが発生する可能性

相続登記をしないまま時間が経つと、相続人が亡くなった場合に新たな相続人が増え、相続人間で不動産の共有者がどんどん増えることがあります。この結果、遺産分割が複雑化し、トラブルの元になります。

実際にあったケース: ある方は、祖父名義の土地を30年間放置していました。当初の相続人は祖父の子供3人でしたが、その間に2人が亡くなり、孫やひ孫が相続人に加わった結果、最終的に相続人が12人にまで増えてしまいました。全員から書類を集めるだけで半年以上かかり、中には海外在住の方や疎遠になっている親戚もいて、大変な苦労をされました。

3. 第三者とのトラブル

相続登記をしていない不動産に対して、他の相続人が勝手に登記手続きを進めたり、不動産を処分しようとする場合があります。正当な所有権を主張するためには、早めに登記を済ませておくことが重要です。

実際にあったケース: 兄弟3人で相続した土地について、長男が「口約束で自分がもらうことになっている」と主張し、他の兄弟に無断で自分の名義に登記してしまったケースがありました。次男・三男は慌てて相談に来られましたが、既に登記されてしまっているため、訴訟で争う必要が出てきました。早めに正式な遺産分割協議を行い、登記を済ませておけば防げたトラブルでした。

4. 相続登記の義務化(2024年4月以降)

2024年4月以降、相続登記が義務化されました。相続発生後3年以内に登記を行わないと10万円以下の過料が課される可能性があります。この法改正により、相続登記を怠ることが法的にも問題になる時代になっています。

これは、全国で増え続ける「所有者不明土地」の問題を解決するための法改正です。過去の相続についても適用されますので、「昔の相続だから大丈夫」ということはありません。

5. 将来の手続きが複雑化する

長期間放置すると、以下のような問題が生じることがあります。

  • 相続人が増えることで、全員の合意が必要になる
  • 相続人が行方不明になると手続きが進まなくなる
  • 必要な書類(戸籍や住民票など)が揃いにくくなる

実際にあったケース: 40年前に亡くなった祖母名義の土地の相続登記を依頼された方がいました。戸籍を遡って調べると、相続人の一人が20年前に海外移住しており、現在の連絡先が全く分からない状態でした。結局、家庭裁判所で不在者財産管理人を選任してもらう必要があり、通常の相続登記に比べて時間も費用も数倍かかってしまいました。

今日のポイント:早めの相続登記が何よりも重要です

不動産の相続登記は、速やかに行うことが何よりも重要です。放置すると、金銭的な負担や手続きの複雑化、法的トラブルなど多くのリスクが生じます。

「いつかやろう」と思っているうちに、どんどん手続きは難しくなっていきます。私の経験上、相続が発生したら、まずは専門家に相談することをお勧めします。

必要であれば、司法書士に相談し、専門家のアドバイスを受けながら進めることをおすすめします。初回相談は無料で行っている事務所も多いですので、まずは気軽にお問い合わせください。

相続登記でお困りの際は、どうぞお気軽にご相談ください。あなたの大切な財産を守るお手伝いをさせていただきます。

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